現在の⽇本では美術取扱経験や知識の有無に関わらず数万あるいは数⼗万の⼈たちが⾃称美術品鑑定⼠等を名乗り、あらゆる美術品の商取引や鑑定業務に携わっています。従来から当財団が最も憂慮しているのは、公序良俗の精神に反する事案が多数⾒られることです。事実、当財団が評価鑑定業務の内容を検証すると、常軌を逸脱する悪意にみちた事案がいくつも⾒られました。しかし、これは氷⼭の⼀⾓に過ぎないと推察されるもので、今の状態を放置すれば美術品鑑定や美術品売買に⼤きな不利益が発⽣するなど、美術品⾃体、美術業界、美術⽂化事業の推進にかかわる全ての関連事業に深刻な悪影響が発⽣する可能性が⾼いと⾔わざるを得ません。
そのような状況に於いて、適切な検定を経た「美術品鑑定⼠」資格者による、公正な「美術品鑑定システム」の確⽴が求められておりました。その要望に対応すべく、当財団では令和2年(2020年)7月8日付けの内閣府の公益目的事業の認定に基づいた「美術品鑑定⼠」育成の検定事業を進めております。現在、各分野の美術品に対する総合的知識と取扱に関わる専⾨知識をまとめた教科書の編纂を行なっており、近年中には第1回目の検定の開催を予定しております。
公益財団法⼈頌古会は、上記事業のために、以下の商標を保有しております。
「美術品評価鑑定⼠」(5615517号)
「美術品鑑定⼠」(5615518号)
「美術鑑定⼠」(5615519号)
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