我が国では、豊富な樹木や竹を素材として、古来より多様な器物を作ってきました。木工の素材としては紫檀・鉄刀木などの外材、欅・黒柿・桑・檜・桐などの内地材が使用され、技法は指物・挽物・刳物・曲物・彫物などに大別されます。竹工の素材としては真竹・斑竹などの種類があり、技法は編組・丸竹・彫物などに大別されます。
我が国の七宝は、梶常吉が独学で七宝の技法を解明し「近代七宝」が始まって以降、尾張地方で盛んに制作されるようになりました。明治時代に入ると、透明度の高い釉薬が開発され、並河靖之や涛川惣介等の活躍により、1900年のパリ万国博覧会では世界からの賞賛を受け、日本独自の美術工芸品にまで高められました。
江里朋子 截金鞠香合
截金は、金箔や銀箔を細い線や三角や四角、あるいは眉型や円形など細かく切り、これらを貼って文様を表す技法。この技法の源流は中国にあり、仏教文化の渡来によって伝播され、主に仏像や仏画の分野において発展してきました。近年では工芸作品への応用が図られるようになり、優れた芸術的効果をあげています。
撥鏤は、成形した象牙の表面を染料で紅・紺・緑などに染め、その上から撥ね彫りで文様を表す技法。硬く密度のつんだ最良の部分のみを使用するため、一尺程度が大きさの限度となり、極めて微細な文様の小品となります。倉院宝物にはこの技法が施された撥鏤作品が数多く収蔵されています。撥鏤技法は奈良時代を最後にわが国では行われなくなり(中国においても唐代が最後となった)、千年以上にわたってその技法は途絶えてしまいましたが、明治時代、吉田立斎らの尽力により撥鏤技法が復元されました。
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