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小川 松民(おがわ しょうみん)

漆芸家(1848〜1891)

小川松民の略歴

日本橋の金具師小川忠造の子として生まれ、 通称は繁治郎。16歳で中山胡民の門下となり、後に池田孤村に画を学ぶ。明治9年フィラデルフィア万博に出品、自らも渡米し視察。明治23年には東京美術学校の漆工科の初代教授となる。古典蒔絵の研究を通じ、その模造の技に長じた。

代表作:「布引滝絵長硯箱」

小川松民の作品

布引滝蒔絵長硯箱


片輪車蒔絵螺鈿手箱(模造)

本作は、平安時代を代表する片輪車蒔絵螺鈿手箱(国宝)を、明治13年(1880年)に模造した作品。外側は、流水と牛車の車輪が蒔絵でえがかれ、幾つかの車輪には螺鈿が丁寧にほどこされています。木でできた車輪が乾燥で割れるのを防ぐために水につけている情景を文様としたものは「片輪車(かたわぐるま)」と呼ばれています。蓋を開けた内側には、鳥や松、梅などの我が国を代表する植物があらわされ、小鳥や蝶が飛んでいます。外側と内側の文様は対照的ですが、どちらも当時の繊細で格調の高い調べを確かな技術で再現した作品です。

【手箱】
通常、手箱とは貴族が身の回りの小物(文房具、化粧具、香道具など)を納める箱ですが、この作品では巻物のお経を入れる経箱であったと考えられています。


片輪車螺鈿手箱(模造)


黒艶消松竹梅図脇取盆 五客

小川松民の黒艶消松竹梅図脇取盆 五客

小川松民の作品を見る


参考文献:漆芸事典(光芸出版)、骨董「緑青」Vol.25(マリア書房)、近代日本の漆工芸(荒川浩和監修、京都書院)

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